類似行為の紹介(興味の幅が狭い子の対応7)
こんにちは。今日は類似行為の紹介についてお話しします。興味を既に持っているものに似ている行動を子どもに示していくことが良いという話です。
簡単に言えばファッションに興味があって服を買うのが好きな人なら、アクセサリーも好きなはずですよね。そういった、類似しているものは興味を広げやすく、行動に移しやすいのです。それでは解説していきましょう。
なぜ類似行為の紹介をするべきなのか
興味があるということは、それを考えたり行動したりすることで脳が喜んでいるということです。つまり、近い思考や行動をすると、脳は喜ぶわけです。
類似の行為をすることで脳が喜ぶ状態を作り出せば、その新しい行為についても「楽しい」と感じられるので、興味が広がるのです。
基本的にはこれがメカニズムですが、先ほども説明したように、興味がつながりやすいものを選んでいくように促したり環境を設定することで興味の幅を広げていくことをやっていきます。
なぜやった方が良いかと言えば、好奇心が強いタイプの人以外は、現状の生活を繰り返そうとするからです。コーヒーが好きな人は、わざわざ新作の紅茶がコンビニで売られていても買わないでしょう。
子どもの遊びや学習環境についても同じです。今までの人生で確立している生活の流れや部屋の環境によってある程度同じような興味の中で生きていることがほとんです。
そして忙しい現代社会に生きる私たちは、そう簡単に「ハズレかもしれない」新しい刺激にじっくり取り組むことはしません。
今はストリーミングつまりインターネットに接続された曲を聴くことが主流となっていますが、昔よりもイントロが短くなっています。すぐに歌に、特にサビに入らなければ曲を良いと思ってもらえずに別の曲を聴かれてしまうからです。
Youtubeなどの動画の視聴も同じです。少し観てつまらないと思われてしまえばすぐに飛ばされてしまいます。
つまり、感覚的に「良い」「好き」とすぐに思ってもらえないものはどんどん排除される社会の構造の中で子どもたちは生きています。
興味を広げていくには「良い」「好き」と思ってもらえる可能性が高いものにする方が成功確率が高いわけです。だからすでに興味のあるものに近いものから紹介してこうということになります。
類似行為の紹介が有効なタイプとは
新しいことにチャレンジするのが苦手な子、自閉スペクトラム傾向の子に有効です。飽きっぽい子にも良いでしょう。
類似行為の紹介の具体的なやり方
今回の類似行為の紹介については無限にあるので、参考例を見て自分で他の例を想像してみてください。
まずは電車好きの場合。
こんな感じです。元々興味があることと属性が近いとか空間を共有しているとか、似ている部分を見つけてみましょう。
属性というのは共通のカテゴリーを見つけることと思ってもらって良いです。チワワとブルドックは「犬」ですが「ペット」と考えて良いでしょう。そうすると「散歩が必要」「世話が必要」などのこちらが行うことも共通します。「吠える」「舐める」などあちらの行動も共通するでしょう。
例を挙げます。運動が苦手で生活リズムが崩れている不登校の中学生がいたとして、犬が好きだったとします。犬を飼って世話をすることは興味がある。そうすると必然的に散歩を毎日するとか、餌を買いに外出しなければならないということになる。これは家の外に出ていくことになります。外に出ることへ興味が出てくる。
どうですか?イメージが湧きますでしょうか?
次は学習についての例を挙げてみます。
こんな感じです。少しでも子どもたちの興味が広がるようにしていきましょう。
補足
類似行為を紹介というタイトルではありますが、絶対にこちらから紹介していこうという意味ではありません。何事も押し付けられるとやる気を失いますよね。
興味を持って欲しいものについて、さりげなく目につくところに置いておくのも良い作戦です。家庭ではリビングに置いておきましょう。教室や保育室なら壁に何を掲示するか、どういう本を置いておくか、そうやって目に触れる場所を今日が広がる空間に変えていくようにすると良いと思います。
今日の一言

目の前の子どもの興味を把握することから始めましょう。相手を知らねば戦はできぬ。昔の言葉って深いですね。
理解が深まれば子どもへの愛情が深まります。
それでは、またお会いしましょう。


